自由診療の役割
皆さん、統合医療という言葉はご存知でしょうか?
米国国立補完統合衛生センターは、「統合医療」を「従来の医学と、安全性と有効性について質の高いエビデンスが得られている相補(補完)・代替療法とを統合した療法」と定義しています。また、相補(補完)・代替療法とは、「一般的に従来の通常医療と見なされていない、さまざまな医学・ヘルスケアシステム、施術、生成物質など」と定義しています。具体的には、以下のような分類をしているようです。
1. 天然物:ハーブ(ボタニカル)、ビタミン・ミネラル、プロバイオティクスなど
2. 心身療法:ヨガ、カイロプラクティック、マッサージ療法、リラクゼーション、催眠療法、運動療法など
3. そのほかの補完療法:自然療法など
つまり、統合医療とは、科学的な近代西洋医学だけではなく、相補(補完)・代替医療などさまざまな医療をあわせて、患者中心の医療を行うものになります。また、医師が主導して行うもので、場合により多職種が協働して行うものになります(厚生労働者のホームページを参照)。
私の考える自由診療の役割は、病気の方は病気の治療を行いながら快適な生活を過ごすための補助療法、未病の方は快適な生活を過ごすための補助療法と考えています。病気の方は、今までの治療と並行しながら行うのが基本であり、自由診療のみで病気が改善することはないと考えています。
当院で行える自由診療は以下になります。自由診療は、公的な医療保険が適応されない診療のことになりますので、費用の全額を自費でご負担して頂くことになります。自分にとって必要なものを選んでくださいね。
当院で行っている自由診療
プラセンタ注射
プラセンタとは
胎盤のことをプラセンタといいます。母親の体内で胎児と母体をつなぎ胎児を育てる臓器です。プラセンタには豊富な栄養成分と、驚異的な生命を育む力があり、その薬効は世界中で古くから注目され医療品として用いられてきました。
胎盤(プラセンタ)から抽出されたエキスの有効成分を、注射することにより、新陳代謝を促進し、ホルモンバランスを整えたり、自律神経を正常に戻したりする効果があります。また、細胞レベルでの若返りと修復を行います。
当クリニックでは「健康は内面から」をコンセプトに、美肌やアンチエイジング目的の方々にプラセンタ療法を受けて頂いております。疲労回復・疲れやすい体質改善効果にも大変優れるので、お仕事帰りやお休みの日などにお立ち寄りください。
プラセンタ注射の効能
●優れた美白・美肌効果
メラニン色素を抑え、コラーゲン生成を促進、高い保湿力と細胞増殖、再生力で、しみ、しわ、くすみなど をなくし、潤いと張りのあるなめらかな肌を作ります。
●更年期症状・月経困難症
プラセンタ注射にはホルモン自体は入っていませんが、ホルモンや自律神経を調整する働きがあります。生理痛、生理前や生理中・更年期・プレ更年期のイライラ、のぼせ、動悸、不眠などに効果的です。※保険適用となる場合があります。
●肩こり・腰痛・関節痛・冷え症
プラセンタには血行促進作用があり、症状を改善します。
●アンチエイジング
プラセンタの持つ細胞増殖因子と抗酸化作用の働きで、老化した身体を細胞レベルから若返らせます。
●アレルギー
プラセンタには、抗アレルギー作用と体質改善作用があり、アトピー、花粉症、気管支喘息など、アレルギー体質を改善し美肌効果が期待できます。
●疲労回復・免疫強化
プラセンタには免疫賦活作用と疲労回復作用があり、疲れにくく、ストレスに強い身体を作ります。
プラセンタエキスの薬理作用
医療用医薬品であるラエンネック注射薬(日本生物製剤)が慢性肝機能疾患時の肝機能の改善に、メルスモン注射薬(メルスモン製薬)が更年期障害、乳分泌不全での効果が認められています。また、下記の薬理作用が広範囲にわたり実証されています。プラセンタの主な薬理作用は以下の通りです。
・自律神経調整作用(自律神経のバランスを整える)
・強肝、解毒作用(肝臓の働きを強める)
・基礎代謝向上作用(基礎代謝の向上、新陳代謝の活性化で細胞や器官、臓器の活動を活性化させる)
・免疫賦活作用(免疫力を強化し、対抗力を高める)
・抗炎症作用(炎症を抑え、壊れた組織の修復を促進する)
・内分泌調整作用(内分泌系のバランスを整え、ホルモンバランスを調整する)
・活性酸素除去作用(活性酸素を除去し、参加を防ぐ)
・血行促進、造血作用(造血組織を刺激し血流を良くする)
以上の作用が総合的に働き、健康増進・改善に速攻的に作用します。
当クリニックで使用しているのはラエンネック注射薬になります。
プラセンタエキスの細胞分裂増殖作用
プラセンタエキスには老化した細胞の分裂能力を3~4倍に高める作用があります。加齢とともに低下する細胞再生作用は全身にあてはまります。その作用を3~4倍に向上させる働きは極めて重要であると同時にその他の総合作用との相乗効果により、プラセンタエキスは極めて貴重な成分であることがわかります。
プラセンタエキスの効果を実感
注射を受けている患者さまたちから「この注射をするとなんだか体調が良い」という反応が返ってくるようになりました。初めは気のせいかとも思ったのですが、「元気になった」「風邪をひかなくなった」「色が白くなった」「シミが消えた」「神経痛が和らいだ」などの症状の改善がみられるようです。
安全性について
厚生労働省の認可を受けたプラセンタエキスを使用しますので、安心してプラセンタ注射を受けていただけます。発売以来50年近く、重篤な副作用は報告されていません。 (ほかの注射同様、注射による部位の痛みや腫れ程度の軽い副作用がみられる場合があります。)
プラセンタ(紫河車=シカシャ)の歴史
漢方薬といえば、大体の方は中国を連想されると同時に安全な穏やかな薬を思い出されるでしょう。漢方薬は、中国の歴史と同じ年月をかけながら、発達してきた東洋医学のひとつです。
今では数え切れない程の処方と生薬が存在しますが、初期の時代に使用された生薬は実に少なく、大変貴重といえる存在でした。
その生薬の中でも、早くから効能効果がはっきりしていた胎盤は、紫河車(シカシャ)として登場しています。その時代は明確ではありませんが、「明」の時代の医学古書の「本草網目」には、既に薬効別に記載されるなど、実に深い歴史を持っている事が伺われます。
しっかり管理された品質の良いプラセンタエキスは、私達の健康を脅かす各種疾病の治療と予防、そして健康管理、健康増進等に大変効果的です。 是非ともこれからの健康で快適な人生のために、プラセンタエキスをご活用ください。
また、注射が苦手な方、通院が難しい方、献血制限に抵抗がある方にはプラセンタのサプリメント(JBPポーサインPRO)があります。サプリメントでも、漢方薬(当帰芍薬散)に比べて更年期指数、不眠、のぼせほてり、うつ、疲労、肩こりに対する効果が優れていることが示されています。また、整肌効果も認められます。
その他、整肌効果のあるプラセンタエキスを使用したスキンケア商品もあります。
お気軽に担当医またはスタッフへお尋ねください。
にんにく注射
当院ではにんにく注射を行っています。ビタミンB群などを静脈に注射することで、疲労回復効果などが期待できます。
美白(白玉)注射・点滴(グルタチオン点滴)
美白(白玉)注射・点滴を行っています。
「美白・美肌効果」「シミ・そばかす・くすみの改善」「肝班の予防・改善」「老化の防止」「ストレス・慢性疲労回復」「湿疹・皮膚炎等の肌トラブルの改善」に効果が期待できる注射・点滴です。
還元型コエンザイムQ10(サプリメント)-特に男性の方・高齢者の方・心臓病の方におススメ-
コエンザイムQ10
コエンザイムQ10(CoQ10)は、体内のあらゆる細胞に存在する生命活動に重要な補酵素(コエンザイム)で主に肉類、魚介類や豆類などの食品に含まれる脂溶性のビタミン様物質です。
CoQ10は体内で産生可能であり、各臓器に存在しています。特に、心臓、腎臓、肝臓、膵臓などのエネルギー必要量が高い臓器に多く存在しています。しかし、CoQ10の産生は20代をピークに加齢とともに大幅に減少するとされています。心臓では40歳代で約32%減少し、80歳代では約57%も減少するとの報告もあります。幸いにも、CoQ10は食事やサプリメントなどから補充が可能です。細胞内でエネルギー生産に重要な役割を果たす化合物であり、健康な生活を送るためには食材またはサプリメントから摂取を心がける必要があります。
機能と役割
1.エネルギー代謝:CoQ10は、細胞内の構造であるミトコンドリアにおいてエネルギー生産を助ける機能があります。これは、炭水化物や脂質からのエネルギー源を活用し、ミトコンドリアでの電子伝達系においてATP(アデノシン三リン酸)への最終経路の受け渡しに利用されます。CoQ10が不足するとエネルギー産生不足の原因となります。
2.抗酸化作用:CoQ10は抗酸化物質であり、活性酸素の分解や除去において働きます。活性酸素はエネルギー産生の副産物や激しい運動、疲労、ストレスによって生成されます。CoQ10は高い抗酸化作用を持ち、ビタミンEの再生などにも寄与します。これにより、細胞を酸化ストレスから守り、細胞損傷を減少させる役割を果たします。
3.心臓病とCoQ10:CoQ10は心臓と血管の健康をサポートする可能性があります。特に心臓の筋肉のエネルギー生産において重要な役割を果たしています。心不全患者において酸化型CoQ10から還元型CoQ10に摂取を変更した結果、CoQ10の血中濃度が上昇し、心機能の指標である左室駆出率が改善したとの報告があります。また、スタチンと呼ばれる高脂血症治療薬を使用する患者では、CoQ10濃度が低下する可能性があります。スタチンはコレステロール合成を阻害する働きがありますが、コレステロール合成と同じ経路をたどるCoQ10合成もスタチンが同時に阻害するからです。実際、スタチン内服患者の血中CoQ10濃度が50%減少していた報告もあります。
4.酸化型と還元型の2種類のCoQ10:CoQ10には酸化型「ユビキノン」と還元型「ユビキノール」の2種類があります。体内では主に還元型CoQ10が生成されていると考えられます。酸化型CoQ10は体内で変換されて吸収されますが、この変換力は加齢に伴い低下します。したがって、還元型CoQ10を直接摂取することで効率よく利用できます。これにより、睡眠の質向上や疲労軽減に寄与することが観察されています。
CoQ10の摂取における注意点
摂取する際の注意点として、サプリメント選びでは還元型CoQ10を選ぶことが推奨されています。推奨されるCoQ10の用量は1日あたり90-200mg程度であり、増量も可能です。摂取する際には、食事と同時に摂取すると吸収速度が向上することが知られています。また、CoQ10は体内で蓄積されないため、継続して使用することが勧められます。副作用は軽度であり、不眠や消化不良などが報告されています。しかし、適切な摂取量を守ることが重要であり、医師の指示に従って摂取することが望ましい場合もあります。特に抗凝固薬や糖尿病薬、がん治療薬との相互作用についても留意するべきです。CoQ10はエネルギー生産と抗酸化作用の観点から健康に重要な役割を果たす化合物であり、利用する際には医師や専門家の意見を仰ぐことが重要です。
参考文献
1.Hidaka T, et al. Safety assessment of coenzyme Q10 (CoQ10) Biofactors. 2008;32:199-208.
2.Langsjoen PH, et al. Comparison study of plasma coenzyme Q10 levels in healthy subjects supplemented with ubiquinol versus ubiquinone Clin Pharmacol Drug Dev. 2014;3:13-7.
3.Rosenfeldt FL, et al. Coenzyme Q10 in the treatment of hypertension: a meta-analysis of the clinical trials. J Hum Hypertens. 2007;21:297-306.
還元型CoQ10(サプリメント)-特に男性におススメ-
当クリニックでは皆様の健康維持のために、還元型CoQ10のサプリメントをお勧めしています。エナジーアシストQ10 PROとしてKaneka(カネカ)より医家向けサプリメントとして販売しているものですが、CoQ10以外にアスタキサンチン(抗酸化作用・美白美肌効果、疲労回復)、シトルリン(疲労回復、集中力・記憶力向上、血流促進、筋肉増強)、亜鉛(免疫力アップ、味覚維持、疲労回復、美肌・育毛効果)を配合したプレミアムサプリメントです。また、エナジーアシストQ10 PRO+DはさらにビタミンD3(骨や歯の維持、免疫アップ)を追加配合されているものです。詳しくは医師またはスタッフにお尋ねください。
1日量の4カプセルあたりの含有量
エナジーアシストQ10 PRO(還元型CoQ10:200mg、アスタキサンチン:12mg、シトルリン:400mg、亜鉛;3.0mg)
エナジーアシストQ10 PRO+D(還元型CoQ10:200mg、アスタキサンチン:16mg、シトルリン:400mg、亜鉛;8.0mg、ビタミンD3:35.0μg)
乳酸菌サプリ(サプリメント)-特に女性の方におススメ-
乳酸菌
乳酸菌は乳酸発酵を行う細菌であり、乳酸を主な代謝物質として生成するため、酸性環境を作り出します。乳酸菌は、食品の保存や風味向上のために食品添加物としてヨーグルト、チーズ、キムチ、醸造飲料などの発酵食品の製造に広く使用されます。また、乳酸菌は腸内細菌叢を調整して健康な腸内環境や免疫機能の維持をサポートします。乳酸菌は様々な形で私たちの生活に組み込まれており、食品の製造や腸内の健康維持などにおいて重要な役割を果たしています。
乳酸菌サプリメント(特に女性におススメ)
当クリニックではサプリメントして乳酸菌ラブレをお勧めしています。京都の伝統漬物「すぐき漬け」より発見された日本原産の植物由来乳酸菌”ラブレ”を配合しています。ヨーグルトなどに入っている乳酸菌の多くは、胃酸に弱く、腸に届くまでに死滅してしまいます。ラブレ菌は酸・塩分の強い環境にも負けず、胃や腸の過酷な環境に耐えて生き抜く力強い「生菌」です。生きて腸まで届き、あなたの爽快生活をサポートしてくれます。毎日快調になりたい、季節の変わり目が調子悪い方にはおススメです。1日2粒(532mg)あたりにラブレ菌が20億個凝縮されています。詳しくは医師またはスタッフにお尋ねください。
料金について
プラセンタ注射・点滴
プラセンタ筋肉注射(注射時間:5分程度) | 1アンプル 1,100円(税抜1,000円) |
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2アンプル 2,200円(税抜2,000円) | |
3アンプル 3,300円(税抜3,000円) | |
プラセンタ点滴(点滴時間:30~50分) | 3アンプル 3,300円(税抜3,000円) |
4アンプル 4,400円(税抜4,000円) |
プラセンタミックス点滴
美白効果プラス(点滴時間:30~50分) | 3,300円(税抜3,000円) |
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疲労回復プラス(点滴時間:30~50分) | 3,850円(税抜3,500円) |
肩こり・筋肉疲労プラス(点滴時間:30~50分) | 3,850円(税抜3,500円) |
美肌プラス(点滴時間:30~50分) | 3,850円(税抜3,500円) |
ニンニク注射・点滴
ソフトニンニク注射(注射時間:5分程度) | 1,100円(税抜1,000円) |
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黄色ニンニク注射(注射時間:5分程度) | 1,650円(税抜1,500円) |
スペシャルニンニク点滴(点滴時間:30~50分) | 3,300円(税抜3,000円) |
疲労回復ニンニク点滴(点滴時間:30~50分) | 3,300円(税抜3,000円) |
美容点滴(現在、入荷未定のため準備中です)
白玉点滴(点滴時間:30~50分) | 未定 |
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美白点滴(点滴時間:30~50分) | 未定 |
美肌点滴(点滴時間:30~50分) | 未定 |
注射・点滴療法の初診料・再診料
初診料 | 1,100円 |
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再診料 | 0円 |
※当院では高濃度ビタミンC点滴は扱っておりません(高濃度ビタミンCの点滴の際には特殊検査が必要です)。
※プラセンタ筋肉注射は最初は週に2回または1回がお勧めです。3週目以降は継続または疲れた時に投与がお勧めです。
※プラセンタ点滴またはミックス点滴は週に1回または疲れた時に投与がお勧めです。
※プラセンタ筋肉注射・点滴が苦手、自宅が遠方で通院が難しい方はプラセンタサプリメントもございます。
※ニンニク注射または点滴は週に1回または疲れた時に投与がお勧めです。
ビタミン、アミノ酸、グルタチオンについて
ビタミン
・ビタミンAは、レチノール、レチナール、レチノイン酸の総称であり、発育の促進や目や皮膚の粘膜の健康維持、抵抗力の強化などの効果があります。ビタミンCは、皮膚や粘膜の健康維持を助け、抗酸化作用を持つ栄養素で、コラーゲンの合成にも不可欠です。美容ケアには欠かせないビタミンですね。また、鉄の吸収を促進する働きもあります。
・ビタミンEは強力な抗酸化作用を有し、体内の脂質の酸化を防ぎ、生活習慣病や加齢による疾患の予防に寄与します。
・ビタミンDはカルシウムのバランスを整え、骨や歯の健康を維持する役割があります。
・ビタミンB群はエネルギー代謝を助け、疲労回復に寄与します。ビタミンB群について詳しく説明します。ビタミンB群には、ビタミンB1・B2・B6・B12、ナイアシン(B3)、パントテン酸(B5)、葉酸、ビオチン(H)の8種類があります。
・ビタミンB1は糖質の代謝に関わり、エネルギー産生に寄与します。ビタミンB1が不足すると、糖質をエネルギーに変換されにくくなり、疲労の原因になる可能性があります。
・ビタミンB2は脂質の代謝に関与し、エネルギー不足時の脂質代謝に関わります。減量中などにも摂取を心がけたい栄養素ですが、疲労回復にも効果的です。
・ビタミンB6はアミノ酸の再合成を助け、美しい体作りに必要なビタミンです。
・ビタミンB12はたんぱく質の合成や正常な赤血球の生成に不可欠で、貧血の予防に寄与します。
・ビタミンB3のナイアシンはエネルギー代謝に関与し、多くの酵素の活動をサポートします。飲酒により失われやすい栄養素の一つですので、二日酔いの後の疲労回復には良いと思います。ビタミンB6やB1などと助け合う関係にあるので、一緒に摂取するとより効果的です。
・ビタミンB5のパントテン酸はエネルギー代謝に中心的な役割を果たし、腸内による合成もあります。腸内フローラのバランスが崩れているような、食生活の乱れ、運動不足、睡眠不足、ストレスのある方は不足しているかも知れませんね。
・葉酸は正常な赤血球の生成をサポートします。また、胎児の発育にも重要な栄養素です。アメリカで妻が出産した時には産婦人科ドクターが葉酸のサプリを無料で配っていました。妊娠を計画している、あるいは妊娠をしている女性は積極的な摂取がすすめられています。
・ビオチンは糖・アミノ酸・脂質の代謝に関与し、エネルギー生成に寄与します。また、ビオチンが不足するとタンパク質や免疫機能などの低下がおこり、皮膚形成が損なわれると言われています。また、体内でアレルギー反応を引き起こすヒスタミンのもとになるヒスチジンを体外へ排出する作用があるとも言われ、アトピー性皮膚炎などの改善に関わる作用へ影響があると考えられています。
・ビタミンKは血液凝固や骨の健康維持に関与しています。
これらのビタミンは、適切な食事から摂取することで体内の様々な機能をサポートします。健康維持や摂取不足での体調不良改善、体力回復や美容ケアにはビタミンの補充療法も一つの治療と考えています。
アミノ酸
アミノ酸についても説明いたします。タンパク質は肉、魚、卵、大豆製品、乳製品などに多く含まれる栄養素です。成人の体組成は、水分が約60%、タンパク質が約16%、脂質が約15%、ミネラルが約6%、糖質が1%未満です。タンパク質は体内のあらゆる場所に存在し、筋肉、臓器、皮膚、骨、毛髪などを構成します。また、ホルモン、酵素、抗体などもタンパク質から作られます。つまり、タンパク質はエネルギー産生栄養素である他、体をつくる材料としても重要なものなのです。
タンパク質のもとがアミノ酸です。アミノ酸はタンパク質を構成する20種類の有機化合物になります。
必須アミノ酸にはヒスチジン、イソロイシン、ロイシン、リシン、メチオニン、フェニルアラニン、トレオニン、トリプトファン、バリンが含まれます。非必須アミノ酸には、アルギニン、システイン、グルタミン、グリシン、プロリン、チロシン、アラニン、アスパラギン酸、アスパラギン、グルタミン酸、セリンが含まれます。
11種類の非必須アミノ酸はヒトの体内で合成可能であり、残りの9種類の必須アミノ酸はヒトの体内で合成することができず、食事から摂取する必要があります。食事から均衡良く摂ることが重要ですが、体調不良時や体力回復の際には補充すると体力回復や疲労回復に効果があります。アミノ酸補充も一つの治療ですね。
グルタチオン
さて、グルタチオンについてです。
グルタチオンとはアミノ酸が複数結合した化合物(ペプチド)です。つまり、グルタチオンはアミノ酸化合物で、肝臓に多く存在します。抗酸化作用があり、活性酸素を還元して消去するため、細胞の健康状態を維持し、老化を防ぎます。特に紫外線による活性酸素の影響から肌を保護し、美白・美肌に寄与します。また、解毒作用があり、アルコールや薬物中毒に対しても効果的です。
グルタチオンのサプリメントや化粧品としての利用も広まっています。また、体内のビタミンC、ビタミンEも抗酸化作用がありますが、酸化した酸化型ビタミンCや酸化型ビタミンEは抗酸化作用が減弱します。グルタチオンはこの酸化型ビタミンCや酸化型ビタミンEを元の酸化していないビタミンである「還元型ビタミンC」や「還元型ビタミンE」へ戻す作用もあるため体内の抗酸化力はより一層高まります。つまり、グルタチオンとビタミンCまたはビタミンEの併用はより効果を高めるわけです。