ヒートショックについて

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寒い時期に心配な「ヒートショック」についてお話しましょう。
ヒートショックとは、急激な温度変化による血圧の上昇や脈拍の変動などが原因で、身体にダメージを受けることです。例えば、冬場の入浴やトイレの時、暖房の効いた部屋から寒い外に出た時などで起こります。その時の急激な血圧や脈拍上昇が、脳卒中や心筋梗塞などの重篤な病気を引き起こすのです。

日本では、年間約1万人以上の人がヒートショックにより亡くなっていると言われています。高血圧、脂質異常症や糖尿病など動脈硬化が進んでいる人はヒートショックの影響を受けやすくなります。また、高齢者の死亡原因の約4分の1がヒートショックとも言われており、特に高齢者では注意が必要です。気温が低下する10月ごろから増えて1月が最も多くなりますが、まだまだ寒い時期が続きますのでこれからも注意が必要です。

では、ヒートショックを防ぐには、どのような対策が必要なのでしょうか。まず、入浴ですが脱衣所や浴室を暖房器で暖めることが有効です。もし、暖房器がない場合は、浴室を開けてシャワーで浴槽にお湯をためることにより浴室全体を暖める、浴槽のふたを開けて浴室と脱衣場の温度差をなくしたりましょう。また、あまり熱いお湯に長く入ると、浴槽から脱衣場に出た時に温度差が大きくなるので、お湯の温度は40℃以下にし、長湯は避けましょう。脱水を避けるため、入浴前後の水分摂取も有効です。また、飲酒後の入浴は絶対にだめです。高齢者の方は、ご家族のかたに一声かけて入浴するなど、見守りをお願いすることも必要です。
寒いトイレは、トイレに小型の暖房器を入れる、温暖便座を設置するなどのアイディアで快適に防ぎましょう。外に出るときは、暖かい服装、特に足元や首元には隙間がないようにし、携帯のカイロなどを活用するといいでしょう。最近、ジョギングする人も多いですが、運動するからと言って油断せず、寒い朝方のジョギング前には是非注意してくださいね。

自分だけではなく、高齢者のいる家庭は一層の注意が必要なのがわかっていただけましたか。寒い季節が続くときは、暖房や寒さ対策でヒートショックをみんなで予防しましょう。